こんにちは。ボディケア カロマです。
バレエを習っているとよく聞く「背中伸ばして〜」と言われますが…
いざ背中を伸ばそうと試みてもなんか違う…
鏡見ると背中全然伸びてない(伸ばしてる意識はあるのに)なんかガッカリってことありますよね。
これは、伸ばし違いにあります。
背中を伸ばすイコール腰骨から首までを一直線にしようとするのではなく(下記図③)…
腰骨の位置から胸の骨を真っ直ぐにする意識です(下記図①)
背骨の湾曲
背中を伸ばすってことは骨の形を変える、骨の位置を変えるということではなく、筋肉を使って骨を動かすということなんです。

真ん中の図(②)は背骨の整理湾曲です。(右が前、左が後ろ)
図①が整理湾曲を意識したまま胸の骨を伸ばしたもの。
図③は腰から首まで一直線にしようとしたもの。
③の骨は一直線になっているから真っ直ぐで良い感じに見えますが、体の内部(背骨)はアルファベットの『C』状態になってます。(図では逆向きのCになります)
C状態になってると言うことは、Cの一番丸みの出ている所が胸の位置になるので、この姿勢は胸が前に出る姿勢になってしまうのです。
胸が前に出るということは、肋骨を前に押し出している状態。これだと骨盤の上に上半身が真っ直ぐ乗っていない。上半身が前に突き出てることになります。
そうなると、ターンアウトが前ももを使ってターンアウトする方が回しやすくなるので必然的に前ももターンアウトになってしまうんです。
では①の姿勢はどう言うことかというと…
本来の整理湾曲をなるべく崩さないように意識する、です。
腰の骨は背中から見ると凹みがある形をしてます。これはこういう形なので変える事はできないです。この曲線は生かしたままです(凹んだままでいいとうことです)
その曲線を生かしたまま腰骨の上の胸椎(胸の骨)が乗ってると意識と胸椎を凹ますと言うよりかは背骨の脇の筋肉を下げる意識です。
それが①の姿勢。
背骨の意識ポイント
図①の姿勢にするために意識したいところは胸の背骨12番目です。

だいたい肋骨の下の部分と腰骨の間くらい(個人差あり)。
その12番目は凹ますわけでも出す(凸)わけでもない…そこにある感じ。
そこのある感じ(12番目)から背中が、真っ直ぐ伸びているように感じるだけです。
ここで注意です。
真っ直ぐ伸びるの『伸びる』っていう言葉の使い方に誤解が生じることがあります。
体の用語で関節の屈曲、伸展という言葉があります。0度という基準から関節の屈曲は曲げる。伸展というのは伸ばす。という方向なのですが。
今は背骨のお話なので、背骨で説明していきます。
背骨の屈曲はイメージ通り背中を丸めてる状態。背骨の伸展はその逆、背骨を反ってる状態が伸展です。
なので、背中を『伸ばす』という言葉が混乱をうむのですが、実際は反ってる方向に筋肉を動かしたいんです。
そうなると後ろに反りすぎて胸が出る姿勢…上記の③のような姿勢になってしまうのでは…と思うのですが…
これは背骨という骨を1箇所で反ろうとするから。
背骨は首7個、胸12個、腰5個が積み重なって1本の背骨です。
その1個1個が動くんです。

伸ばす(反る)といって1箇所の背骨だけを反ろうとすると上記③の姿勢になります。
背骨の骨1個1個に関節があります。その1個ずつの関節を伸ばす(反る)方向に動かす。そうすると普段の姿勢から滑らかなS字に伸びて見えるんです。
筋肉はどうするの?
背骨の関節1個1個に反る方向の筋肉がありますが、奥の方にあるのでなかなか感じにくいです。
本当はその背骨1個1個を反る筋肉も感じたいですが、まずは背骨の脇の筋肉。
脊柱起立筋という筋肉が使えて背骨が反っていく感覚がでると良いです。

まとめ
背骨の動かし方は単純なんですけどいざ細かく動かそうとすると結構難しいです。
今回この姿勢の説明は腰に歪みがない時点での説明になります。腰の歪みがある状態で背骨の伸展の動きをしようとすると背骨や腰が過剰に伸展したり、または腰が屈曲してしまう事がありますので慎重にやりたいですね。
背骨の伸び感が踊りの伸びやかさのつながってきます。
なんか踊りに物足りなさがあると感じるのは背中(背骨)の動きがない状態だと思います。
無理に動かそうとするのでなく、やはり筋肉を意識して動かしたいです。
そのためには筋肉の柔軟性を高めていきたいですね。