バレエの姿勢というと脚の外旋(ターンアウト)ですよね。
バレエを習うとまずこのターンアウトをやるところから始まります。
ただ・・・やっていくうちに開くのかと思う股関節ですが、ちっとも開かない・・・。
一生懸命ストレッチやトレーニングをしているのにちっともターンアウトにならない。
そんなターンアウト迷子になっている方!
それは、股関節が180度開くと思い込んでいるから!
そもそも股関節の外旋はそんなに開くものではないです。
- 股関節が180度回る思い込み
- 回そうとすると回らない
- 骨盤と脚の位置関係
この3つの紐をといてターンアウトが出来ない思い込みを解いていきましょう。
股関節が180度回る思い込み
股関節の可動域は決まっている
人間の股関節外旋の角度はだいたい45度です。
ただしこれは股関節を曲げての角度です。
股関節を伸ばした状態だとあまり回っている感覚はなくなります。
それは前腿(四頭筋)が股関節で屈曲していると股関節付近の筋肉がひっかからないからです。
プリエをすると開くように感じるのはそのためです。
膝を曲げると回るのに膝を伸ばすと回らないと感じるのも思い込みの1つかもしれないですね。
180度開いたら・・・整体業界でも驚きです。
静止動画ではない。動作です。
あとも一つ。たとえ180度開かないにしても自分の最大限股関節を外旋し、それを止めようとキープするのは違います。
ターンアウトは動作です。
動きなんですね。
なので止めるのではなく常に動いてるのがターンアウトです。
180度開いて止めることが良いのではなく、
自分に無理がない股関節の外旋の角度にしようとする動きが大事です。
この動きで自分自身が思っているより股関節が開けてくるのです。
回そうとするから回らない
意識の違い
ターンアウトをする時どこの筋肉、もしくは脚のどの部分を意識しますか?
すばり、内転筋とハムストリングスと坐骨を意識したいです。
おそらく、股関節を外旋する代表的な外旋6筋は皆さんご存知かと思います。
この外旋6筋ももちろん意識するのですが、そもそも股関節外旋にするという命令が脳にくだされる時点でこの筋肉は無意識に使っています。
それ以外に脚の筋肉も回さないとターンアウト感がないので脚の筋肉を使うのですが・・・
恐らく、ターンアウトが出来ないと思っている方の大半は、前腿の筋肉を使って回している可能性が高いです。(意識はないと思うんですけどね。)
これは・・・股関節外旋の外旋という言葉に惑わされて、脚を前から外側に回そうとしてしまうのが原因かと思います。
そうではないんです。
後ろから前なんです。
それが・・・内転筋とハムストリングスです。
イメージの違いから使う筋肉も違うんですね。
内転筋とハムストリングス
では、内転筋とハムストリングスは股関節を回すのか?!と思いますが・・・
回しているのではなく、ターンアウトの手助けをしている。そんなイメージです。
この筋肉の意識がないとターンアウトが上手くいかないです。
どう意識が違うのかと言うと・・・
1個前に出てきました。後ろから前。・・・です。
では前から後と後ろから前の違いを少し見てみましょう。
前から後。
後ろから前。
どうでしょうか?イメージつきましたか?
少し難しいですが、内転筋とハムストリングスが股を通って前に出す。
そんなイメージなんです。
ただですね、前に出そうして脚の付け根を前に出そうとしてしまう事もあるので、
実際には脚は前に出ていませんが、体の中の意識だけです。
なので脚を回そうとするのでなく、脚の内側、後ろ側を前に見せようとする。
そんな意識です。
骨盤と脚の位置関係
骨盤もターンアウトに関係しています。
骨盤の傾きによって脚の位置が変わります。
骨盤を細く平にしようとしたりすると股関節外旋筋が上手く働かなくなり、ターンアウトしずらくなります。
この骨盤を細く平らにしよとするのがタックインです。
骨盤は骨盤の形のままでいいんです。
タックイン、タックアウト
お尻が出ていてはいけないと思い込む方が多いです。
お尻の筋肉は出てます。背中から骨盤まで真っ平らになることはないです。
タックインとは骨盤を脚の股に押し込む動作。
タックアウトとはその逆で骨盤が脚の股から遠ざかる動作です。
タックインすると一瞬骨盤が引き締まってターンアウト出来てるかと思うのですが、いざ片足になるとあれれ・・・とターンアウトが崩れてくるんですね。
それが筋力が無い!とまたここで思い違いを起こしてしまいます。
これはお尻に力が入って骨盤と脚の位置が上手くいかずターンアウトが出来ない状態を作っているだけです。
レオタードの横の線を見る
骨盤タックインしてるかどうかを簡単にセルフチェック。
レオタードやTシャツの脇に縫い目があります。
それが真っ直ぐなラインになっているとほぼ骨盤と脚が良い位置にあります。
脚にも縫い目があるともっとわかりやすいですね。
人ぞれぞれ体のラインが違うので絶対に!とは言えないですが、大体の目安になります。
ただですね、縫い目のラインに体を合わせようとするのではないです。
(骨を動かそうとはしない)
筋肉を使って真っ直ぐしようとします。
そこが少し難しいところです。
まとめ
いかがでしたか?ターンアウトの思い込みも解けましたでしょうか?
体はバレエの為には作られていないので、バレエが出来る体につくりあげて行かないといけないですが、なかなか難しいと感じる方も多いです。
けれど体の仕組みや思い込みを取るだけで「出来そう」と思えてきます。
無理矢理バレエの体を作り上げるのではなく、少しずつ自分の体に合わせてバレエの体作りが出来るといいですね。